@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00009637, author = {中山, 遥介}, month = {2020-06-22}, note = {2019, CeCu2Si2 (Tc~0.6K)1)をはじめとする金属間化合物RTM2X2 (R: 希土類元素, TM: 遷移金属元素, X: p 電子系典型元素)は,重い電子系や圧力誘起系等の多種多様な物性を示す物質群として盛んに研究されているRTM2X2 系化合物の多くは,空間反転対称性を有するThCr2Si2 型構造(I4/mmm)を持つが,類似構造として局所空間反転対称性の破れたCaBe2Ge2 型構造(P4/nmm)を持つ化合物も存在する.後者はマルチギャップ超伝導SrPt2As22)や構造多型超伝導LaIr2Si23)が報告されており,興味深い物質群である.CaBe2Ge2型構造を有する超伝導体LaPd2Al2 (Tc~1.9 K),LaPd2Ga2 (Tc~2.0 K)のX サイトが(Al,Ga)の混晶となった場合,最大でTc=2.8 K にまで増大する3)など興味深い報告がなされていることに着目し,類縁物質として新規化合物RRh2Ga2 (R = La, Pr, Nd)の合成を試みた.  試料は所定のモル比で原材料をAr 雰囲気下でアーク溶解し,真空下で焼きなまし処理を行って作成された.粉末X 線回折から試料中には微量の不純物が含まれるが,RRh2Ga2 の多結晶試料の合成に成功したことを確認し,Rietveld 解析からCaBe2Ge2 型構造(P4/nmm)を有することが明らかになった.  右図に示すLaRh2Ga2 の直流磁化率の温度依存性から約3.5 K 付近で超伝導転移による磁化率の大きな落ちを観測した.さらに電気抵抗率においても4.1 K 付近から急激に電気抵抗率が減少し,3.4 K 付近でゼロ抵抗を示した.この転移の中間温度をTc と決定し,LaRh2Ga2 がTc = 3.7 K の新超伝導体であることを明らかにした.  RRh2Ga2 (R = , Pr, Nd)の直流磁化率の温度依存性から弱い強磁性転移を観測した.ワイス定数が負の値を持ち,飽和磁化が小さいことから弱強磁性体であることを明らかにした. 1) F. Steglich, et al., Phys. Rev. Lett. 43 (1979) 1892 2) X. Xiaofeng, et al., Phys. Rev. B 87 (2013) 224507 3) M. Valiska, et al., Supercond. J. Phys. Soc. Jpn. 81 (2012) 104715 4) M. Klicpera, et al., Supercond. Sci. Technol. 27 (2014) 085001}, title = {RTM2Ga2(R:希土類元素、TM:遷移金属元素)化合物の物性}, year = {}, yomi = {ナカヤマ, ヨウスケ} }