@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00009634, author = {内山, 貴行}, month = {2020-06-19}, note = {2019, 有機薄膜太陽電池(OSC)は作製プロセスの簡易さと省エネルギー性,デザインの自由度,軽量かつフレキシブルな機械的特性などのメリットをもつ.しかし,従来のOSCには合成ポリマーが用いられ,その合成プロセスで多量の有害な溶媒とエネルギーを消費する.本研究では天然色素カロテノイドのβカロテン,リコピンを活性層の電子ドナー材料に直接適用し,持続可能なOSCを作製する.  食料廃棄物からのカロテノイドの抽出方法を検討したところフィルターを用いず,簡単なプロセスで高純度な抽出が可能であった.高い変換効率と安定性をもつカロテノイドOSCの作製をめざし,デバイス構造と活性層の作製条件を検討した.βカロテンOSCの作製には,高耐久な逆構造を用い,電子アクセプターを可視域で強く吸収するPC71BMに変更し,活性層溶媒としてクロロベンゼンを用いたところ,変換効率は先行研究の4倍(0.61%)に向上した.またリコピンOSCは,アニール処理による結晶化の調整によって変換効率0.47%を得た.ただし高沸点溶媒は,容易に長径サブmmオーダーのリコピン結晶を容易に形成し,電極間のショートによってOSC性能を大きく低下させた.金属電極の成膜条件を変更し,βカロテン OSC を半透明化したところ可視域の平均透過率30%が得られた.裏面反射光の減少によって変換効率は不透明デバイスと比べて30%低下し,変換効率と透過率はトレードオフの関係を示した.  安定性試験では,βカロテン膜は100 mW/cm2の光照射によって3分程度で完全に脱色するが,アクセプター材料との混合や金属電極の被覆といったOSC作製プロセスによって脱色が大幅に抑制された.24時間の光照射に対して変換効率は初期値の80%を維持し,高い安定性を示した.本研究で提案するカロテノイド半透明OSCは,光電変換材料を食料廃棄物から容易に抽出でき,安価で高い耐久性をもつ持続可能なOSCである.}, title = {天然色素カロテノイドを電子ドナーとして用いた持続可能な有機太陽電池}, year = {}, yomi = {ウチヤマ, タカユキ} }