@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00009139, author = {則武, 和輝}, month = {2019-04-19}, note = {2018, 乳癌は,国内の女性の癌罹患率が最も高い癌であり,早期に治療を受けることで10 年生存率が90 %程度となるため,定期的な検診による早期発見が重要である.しかし,既存の検診技術であるX線マンモグラフィは被曝や乳房圧迫等の身体的負担が大きいため,国内の受診率は40%程度に留まっている.これに対し,近年マイクロ波マンモグラフィが注目されている.マイクロ波による乳房計測は,低コストかつ被曝や痛みを伴わないため,検査頻度の高い簡易スクリーニング技術として有望である.先行研究により,マイクロ波帯の乳癌細胞の複素誘電率は,脂肪に対し約10 倍,乳腺組織に対し約1.2 倍のコントラストを有することが報告されており,この差異を識別する癌識別が期待されている.同コントラストを利用するマイクロ波画像化は,主にレーダ方式と逆散乱解析法に分けられる.何れの手法においても,画像化精度は乳房境界抽出精度に大きく依存することが分かっている.  本稿ではまず,レーダ方程式の一種であるEnvelope 法を用いた高精度境界抽出法を導入する.一般に,マイクロ波マンモグラフィは近傍界計測であり,相互結合によって乳房からの散乱波は,距離計測で利用される参照波形に対して歪むことが分かっている.同波形による不整合による距離推定誤差が,乳房境界抽出精度に影響する.そこで,FDTD(Finite-difference time-domain) 法を用いた波形歪補正を行い,近傍界効果及び相互結合を再現することで高精度に境界を抽出する.  次に本稿では,レーダ方式の一種であるDAS(Delay-and-Sum) に着目し,高精度境界抽出法の有用性を検証する.同方式では,表面反射波の抑圧が重要となっている.一方、表面反射波を効果的に抑圧するためには,乳房境界を正確に求める必要がある.このため,前述した高精度境界抽出法によって乳房境界を推定し,FDTD法により表面反射波を生成する.これにより癌細胞の応答を抑圧せずに表面反射波を抑圧することができ,DAS 画像化精度を改善させることができる.表面反射波抑圧性能をさらに改善するために,部分微分波形最適化による抑圧を提案する.  次に,逆散乱解析法式の一種であるDBIM(Distorted Born Iterative Method) による誘電率分布推定において,前述の境界抽出法を導入し,精度改善を図る.逆散乱解析法は,画像化領域を事前情報として与える必要があり,同領域の推定精度に画像化精度が依存する.  統計的な調査と,健常者の乳房MRI 画像より抽出される精緻な乳房モデルを用いた2 次元及び3 次元FDTD 解析により,各手法の特性を評価する.}, title = {マイクロ波マンモグラフィのための高精度境界抽出法と逆散乱解析法の融合}, year = {}, yomi = {ノリタケ, カズキ} }