@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00009138, author = {寺坂, 元}, month = {2019-04-18}, note = {2018, 近年では精度保証付き数値計算と力学系を組み合わせた研究が盛んに行われている.精度保証付き数値計算とは,計算と同時に誤差評価を行う,計算結果の正しさが数学的に保証された数値計算法である.それゆえに純粋数学への応用も可能であり,力学系における解析の非常に強力な道具となっている.活用例として,不安定多様体やホモクリニック軌道といった時間無限大の極限を含む現象の解析や有限時間爆発解の解析が挙げられる.  上で挙げた例において,Lyapunov関数の局所的な構成が力学系における解析の重要な道具の一つとなっている.そのLyapunov関数について,双曲型平衡点近傍では2次形式の形で局所的に構成可能であり,また精度保証付き数値計算による体系的な構成方法も知られている.しかしながら,非双曲型平衡点近傍では2次形式のLyapunov関数は原理的に構成することができず,したがって精度保証付き数値計算による局所Lyapunov関数の体系的な構成方法は確立されていなかった.非双曲型平衡点の近傍でも構成きれば,精度保証付数値計算と力学系を組み合わせた研究さらなる発展が期待できる.  本論文では2次元の自励系における非双曲型平衡点のうち,標準形定理と呼ばれる力学系の基礎的な理論を利用できる場合について,局所Lyapunov関数を体系的に構成する方法を開発した.また,本論文で構成されたLyapunov関数は2次形式とは異なる場合があるため,Lyapunov関数の定義域の新たな検証方法を開発した.さらに,構成したLyapunov関数を利用して,非双曲型平衡点から双曲型平衡点へのヘテロクリニック軌道を捕捉し,Lyapunov関数の有効性を提示した.  標準形定理とは力学系の基礎的な理論であり,数値的な手法として活用しやすい.それゆえに,精度保証付き数値計算へのさらなる応用が見込まれる.将来的には,本論文で提案する局所Lyapunov関数の構成方法を発展させ,数式処理システムによる高次元の系での平衡点近傍におけるLyapunov関数の自動構成,およびそのLyapunov関数を用いた平衡点近傍の解析を行うライブラリを構成し,実際的な現象への力学系の応用のための道具となることが期待できる.}, title = {非双曲型平衡点近傍における局所 Lyapunov 関数の精度保証による構成}, year = {}, yomi = {テラサカ, ゲン} }