@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00009134, author = {高松, 駿一}, month = {2019-04-17}, note = {2018, 現在使用されているメモリの多くは揮発性メモリであるため、電力の供給がなくなると保持している情報を失ってしまう問題がある。一方、磁気抵抗メモリなどの不揮発性メモリは、常に電力の供給が無くても情報を保持できる。磁気抵抗メモリの一種の STT-MRAMは、メモリセルサイズを小さくすると書き込み電流を小さくできるため、大容量メモリの実現が期待されている。しかしメモリセルサイズが小さくなると、熱安定性が保たれない問題がある。そこで STT-MRAMに対し、DMIによる磁性現象の変化によって上記の問題を解決できる可能性を考えた。本論文ではシミュレーションを用い、DMIによる STT-MRAM の反転電流密度低減効果を、従来型の単層構造及び ECC構造に対して検討した。単層構造では反転電流密度は、パルス幅が短く、損失定数が小さいほど低減し、最大低減率はパルス幅が1ns及び10nsの時、33%及び10%であった。この結果は、先行研究で掲出された反転電流値の実験式から解析することができ、シミュレーションの妥当性を示すことができた。 次に ECC 構造では層間交換結合定数を小さくすることで、特定の値までは反転電流値は減少するが、小さくし過ぎると反転電流密度は増大することがわかった。ECC構造で最適な層間交換結合定数を用いた場合、全てのパルス幅、損失定数、DMI定数において、単層構造の場合より3割~4割反転電流密度が低減した。また、ECC構造で最適な層間交換結合定数の場合、パルス幅1ns及び10nsの時、単層構造でDMIの無い場合より、最大72 %及び80 %反転電流値が低減した。よって、層間交換結合定数を調整すれば、単層構造に比べて熱安定性を保ったまま、反転電流密度の更なる低減が可能であることがわかった。以上の結果より、DMI 効果と ECC 構造は STT-MRAM の高速動作時における反転電流の低減に有効であることがわかった。}, title = {DMIによる反転電流低減のシミュレーション解析}, year = {}, yomi = {タカマツ, シュンイチ} }