@phdthesis{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00000910, author = {高橋, 佑輔 and Takahashi, Yusuke}, month = {2016-09-15}, note = {2013, 世界的に省電力化技術に対する関心が高まっている中,装置数の多さからアクセスネットワークの消費電力が通信ネットワークの約7割を示すという調査結果もあり,アクセスネットワークの消費電力の増大が懸念される.本論文ではアクセスネットワークにおいて光アクセスネットワークと無線メッシュネットワークそれぞれの消費電力削減手法を提案し,計算機シミュレーションを通じて本研究の提案方式が消費電力の低減につながることを述べる.光アクセスネットワークの省電力化光アクセスネットワークにおいては,広くPON (Passive Optical Network) が利用されている.PONは通信事業者事業者構内に設置されるOLT (Optical Line Terminal),光スプリッタ,それぞれの加入者宅に設置されるN台 (最大32台) のONU (Optical Network Unit) とそれらを繋ぐ光ファイバから成る通信システムである.N台のONUは同一PONの配下となる.国内で広く普及している1Gbps級のGE-PON (Gigabit Ethernet PON) に対し,近い将来に予想される10Gbps級の10GE-PONへの移行に際しONUおよびOLTの1Gbps装置をそれぞれ10Gbps装置へと入れ替えるのではなく,1Gbps装置,10GBps装置とこれらを切替える装置からなる通信装置へとそれぞれ入れ替え,リンク速度を切替える機能であるALR (Adaptive Link Rate) をPONに適用する事を想定する.全てのONUのリンク速度を一斉に変更する一斉切替方式は,PON配下のONU全体の通信要求量が1Gbpsを若干上回るような通信量においても,すべてのONUをリンク速度10Gbpsで用いる事となるので,帯域利用率が小さくなる問題点があることから,独立切替方式を提案した.独立切替方式はONU個別にリンク速度を変更することでPON全体の通信要求が1Gbps以上の場合でも多くの1Gbpsリンクを用いる事が可能である事をシミュレーションにより示した.一方で,独立切替方式では1Gbpsリンクを用いることよる遅延の発生も見られた.更に,ONU間の公平性を検討したところ,一斉切替方式はONU毎の通信要求が異なっても全てのONUがほぼ同一のリンクを用いるのに対し,独立切替方式は通信要求の小さなONUが通信要求の大きいONUよりも1Gbpsリンクを用いる事でよりONU間の公平性のある方式であることを示した.更に,消費電力の検証を行った.想定したモデルにおいては,国内全てのONUが提案方式に移行した場合に最大で原子力発電所1基のうち7.7%の消費電力削減効果,太陽光発電で約8.58km2 (東京ドーム183個) 分の設置削減効果を得られることを示した.無線メッシュネットワークの省電力化近年,低コストで自由度の高いアクセスネットワークとして,無線メッシュネットワーク(WMN:Wireless Mesh Network) の利用が高まっている.WMNは複数のMP (Mesh Point) と複数の無線端末からなる通信システムである.それぞれの無線端末はMPと無線接続し,それぞれのMP間 (メッシュリンク) は無線接続されマルチホップ通信を行う.本論文ではWMNにネットワークの省電力化の手法として通信経路を特定のリンクへと集約し,他のリンクの電源を一時的に落とすリンク切断方式を適用する.無線端末-MP間とメッシュリンクは異なる通信周波数を用い,メッシュリンク内のMPは指向性アンテナを用い,隣接するMP間の信号は他の信号と干渉しない無線メッシュネットワークを想定した.想定システムにおいて,ネットワークトポロジを切替える事でその時々に消費電力最適となる手法はあるが,リンク切替回数の増大や切替時にネットワークが切断される可能性がある.本論文ではネットワーク切断を最小限としつつ消費電力の増加を防ぐ物理ネットワーク構築と経路制御方式を提案した.提案方式はリンク切替を行う際に,通信の集中するMPをルートMPとするツリートポロジーを保持し,通信要求の増加に応じてメッシュトポロジーに段階的に移行する.ツリートポロジーは全てのMPとの到達性があり,リンク接続数が最小となるリンクトポロジーであるのでネットワークが切断されない.通信要求が少なくツリートポロジーで十分に通信要求を満たす場合,徐々に接続リンク数の削減を行いツリートポロジーへと変化させることで,消費電力を削減する.通信要求が大きく,ツリートポロジーでは十分な通信速度が得られない場合に徐々に接続リンク数を増加させることで消費電力が大きくなるが通信要求を満たすメッシュトポロジーへと移行させる.リンク切替の判断はそれぞれのMPがその時点で割り当てているリンクにリンクを追加・削除する形でおこなわれる.リンク切替に切替前のリンク割当状況を加味する事でリンク切替回数が削減される.消費電力最適となる方式を数理計画法で示し,提案方式と数値シミュレーションで比較を行った.提案方式は消費電力最適となる方式と比べて通信要求が大きい場合にメッシュトポロジーへと移行する事で消費電力が増大するものの,リンク切替回数は通信要求に関わらず削減され,またネットワーク切断が行われない事を示した.}, school = {電気通信大学}, title = {アクセスネットワークの省電力化に関する研究}, year = {}, yomi = {タカハシ, ユウスケ} }