@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00009003, author = {中森, 真輝}, month = {2019-03-11}, note = {2018, 重力波とは時空の歪みが波として伝播する現象であり、その透過性の高さゆえ、初期宇宙の解明や重力波天文学の発展が期待されている。重力波検出には高感度なマイケルソン干渉計が必要であり、地上型と宇宙型の検出計画が存在する。このうち日本での検出計画にDECIGOがある。これは3台の人工衛星を打ち上げ、宇宙空間でマイケルソン干渉計を構築する計画であり、0.1~10 Hz帯域での重力波の検出を目指している。高い検出感度を実現するために光源には高い周波数安定度と強度安定度が求められる。加えて、ショット雑音による干渉計感度限界を低減させるため、高い出力が求められる。必要出力はDECIGOで10W、前哨計画であるB-DECIGOでは1Wである。また、宇宙空間で動作させることもあり、小型で機械的安定性が高く、宇宙線被爆耐性を持つ光源である必要もある。  本研究では、強度が安定で且つ高出力な515nmの光源の開発を行った。目標出力はB-DECIGOの要求値を上回る2Wとした。515 nmの光源を高出力に得るためには波長変換が必要であるため、基本光である1030nmの増幅系を開発した。周波数安定度を維持した増幅をするためファイバーを用いたMOPA(Master Oscilltor Power Amplifier)システムを採択している。MOPAは一般的に周波数特性の劣化なく増幅が可能である。さらに光ファイバーを利得媒質として用いることで、高効率且つビーム品質の良い光源が得られる。開発した増幅系によって1030nmで10.1Wの出力を達成した。効率は約70%であり、ビーム品質を表すM2の値は1.1未満となった。全てのファイバーを偏波保持ファイバーにしたことによって、偏波消光比は20dB以上を達成している。出力も約20分の測定に対して2%以内の変動しか見られなかった。  第2高調波発生によって515 nmを発生させた。現在出力は基本光8Wに対して1.2Wが得られており、目標値である2Wには及んでいないが、B-DECIGOの出力要求値は達成している。効率は1.9%/Wであり今後さらなる高効率化の余地が残っている。 今後は高出力に第2高調波の強度安定化を行い、安定動作する光源としての実現を目指す。 将来的にはコヒーレント結合技術によりパワーのスケーリング可能な安定光源の開発を行っていく予定である。}, title = {波長515nm光源の高安定高出力化}, year = {}, yomi = {ナカモリ, マサキ} }