@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00008462, author = {穗積, 繁}, month = {2017-03-08}, note = {2016, 現在、コンピュータ等で使われているDRAMと呼ばれるメモリは、停電などで電力の供給がなくなった場合、コンピュータに保存していた情報が消えてしまう問題がある。これを改善するために現在MRAM等の不揮発性メモリの研究・開発が行われている。MRAMの記憶容量を上げるための一つの手法として、スカーミオンと呼ばれる微細な磁化構造を用いる手法が提案されている。しかしながら現在、MRAMに用いる際のスカーミオンの安定条件やその時の記録密度、低消費電力で動作が可能な機構等の調査が必要となっている。本研究ではシミュレーションを用い、スカーミオンMRAMに適した条件や、その時のスカーミオンのサイズを調査した。また低電力を実現するための構造を提案し、従来法に対する有効性を調査した。  まず磁気異方性定数(Ku)とDMI定数の組み合わせより、スカーミオンが出現する条件を調べたところ、スカーミオンはKu=4.4~6.0Merg/cm3の範囲で出現することが分かった。次に得られた範囲において、スカーミオンが存在・消滅時のエネルギーが均衡する条件を調べたところ、両者のエネルギー差がなくなるスカーミオンは、その直径が100nm程度である場合であることが分かった。また安定してスカーミオンが利用可能な条件を調べるためにスカーミオン消滅時のエネルギーバリアを調べたところ、情報の保持が10年間可能となるエネルギーバリアを有するスカーミオンは、その直径が80~100nm程度である場合であることが分かった。これらの結果より、今回想定した材料定数の条件では、メモリとして利用可能なスカーミオンの直径は100nm程度であることが分かった。  最後にスカーミオンMRAMの動作電流を低減するために、新たに三角形スカーミオンMRAMを提案し、既存のナノピラー型のスカーミオンMRAM方式と消費電力の比較を行った。ナノピラー型のスカーミオンMRAM方式では、電極直径の増加と共にスカーミオン生成に必要な電流値が増加し、スカーミオン生成に必要な電流値は1~10mA程度であることが分かった。一方、三角形スカーミオンMRAM方式では電流値が大きいほどスカーミオンの移動速度が速くなり、スカーミオンの移動に必要な電流値は0.2~1.0μA程度であることが分かった。これより、三角形方式はナノピラー方式よりも1000分の1以下程度の電流で動作可能であり、省電力化に有効な手法であることが分かった。}, title = {スカーミオンMRAMのシミュレーション解析}, year = {}, yomi = {ホヅミ, シゲル} }