@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00005005, author = {安江, 剛広}, month = {2016-09-23}, note = {2014, 近年、地震による被害を防ぐため、地震先行現象の研究が活発に行われている。近年注目されているのが、電磁気学的手法を用いた研究である。これまでVan法やULF帯磁場観測など、様々な手法が試されてきた。しかし、特定の手法に対しての解析例が少ないことや、それぞれの手法を単独で用いることによる、先行現象検出精度の限界などが問題点となっている。 本研究では2手法を用いて先行現象検出精度向上を目指した。その2手法の1つはELF帯磁場放射と、もう1つはULF帯磁場減少である。これらを使用した研究はロシアで行われたことはあったが、日本においてこれらの手法が長期間の解析により試されたことはなかった。本研究では2手法を用い、事例解析と、統計解析の研究を行った。本研究の目的は、ELF帯磁場放射とULF帯磁場減少の事例、統計解析による地震に先行した磁場異常特性の導出と比較を行うことである。最終目標は、将来起こる地震の短期予測である。時間重畳法を用いた解析では、2手法において、地震が起こる何日程前から異常が見られるか、また、どのような地震に対して最も明確に先行現象が見られるかを調べた。ELF帯磁場放射では地震が起こる6日前から異常が見られ、ULF帯磁場減少では3日前から異常が見られるという結果が得られた。また、統計に使用する地震に条件を付け、観測点から震源までの距離と震源の深さを変化させ、観測点から震源までの距離300 km以下、震源の深さ50 km以下、マグニチュード4以上で、より明確に先行現象が見られることが分かった。 次に、その結果を用いて、スレットスコアを用いて先行現象検出精度の定量的な評価を行った。2手法を別々に用いた結果ではELF帯磁場放射の方がULF帯磁場減少に比べ若干適中率が高いことが分かった。しかし、空振り率の割合が非常に高い結果となった。また、2手法を組み合わせ場合のスレットスコアも算出した。結果は、2手法を別々に用いた場合と比べ、見逃し率の割合が減少したが、適中率2割、空振り率7割程となった。この空振り率の高さが地磁気の影響ではないかという考えのもと、地磁気の影響が大きいと思われる日は統計結果から省き、再びスレットスコアを導出した。しかし結果は変化せず、地磁気の影響は関係がないことが分かった。今後の展望としては、空振り率の削減のため、他の手法も組み合わることや、解析期間の延長、そして、より実用的な地震予測に向け、ELF帯磁場を用いての、磁場の到来方向導出などにも、より力を入れることなどが考えられる。}, title = {地震先行ELF/ULF帯磁場異常の統計的研究}, year = {}, yomi = {ヤスエ、タカヒロ} }