@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00004955, author = {佐保田, 誠}, month = {2016-09-23}, note = {2014, パーソナルコンピュータやスマートフォンを始めとする多くの情報機器の中核部品であるマイクロプロセッサは,現在の情報化社会を支えている.技術の発展により半導体の微細化が進み,パッケージ内で利用可能なトランジスタの数は増加しているが,チップ上の回路の消費電力は,プロセスの微細化ほどスケールダウンしていない.そのため,プロセスを微細化する度により多くのコアをパッケージ内に搭載することができるようになるが,チップ全体の消費電力もそれに従い増大する.それによって,パッケージあたりの電力や熱の制限から,搭載されたトランジスタを同時に駆動することができない,ダークシリコン問題が指摘されている.この問題を解消するためには,従来のアーキテクチャよりもシングルスレッド実行能力に優れ,なおかつ同じより少ない消費電力で同じ処理を実行できる新しいアーキテクチャが求められている.我々は,シングルスレッド能力の向上と消費電力の削減を同時に達成するアーキテクチャとして,広大なレジスタ空間を持つSTRAIGHTアーキテクチャを提案している.STRAIGHTアーキテクチャはライト・ワンス・コードの実行を想定した広大な論理レジスタ空間を持ち,従来のアウト・オブ・オーダ・プロセッサにおいて主要な電力オーバヘッドであったレジスタ・リネーミングやフリーレジスタの管理,レジスタの解放管理を必要としない.また,このライト・ワンス・コードによって,従来困難であった命令ウィンドウサイズやフロントエンド幅の軽量な拡張が可能になり,シングルスレッド性能を向上させる. 本論文では,シミュレータの設計,アセンブラの構築,専用コードの生成,生成したコードを用いた評価・議論を行った.生成したSTRAIGHT専用のLivermore LoopコードをSTRAIGHTアセンブラの入力とすることで,シミュレータの入力となるSTRAIGHTバイナリを生成することが可能になり,このSTRAIGHTバイナリを,設計したSTRAIGHTシミュレータの入力とすることでSTRAIGHTアーキテクチャを詳細に評価した.評価では,従来のAlphaアーキテクチャと比べてSTRAIGHTアーキテクチャはIPCを最大で88%,平均で29%向上させた.さらに,同じ処理を行うために必要な命令数について,従来のAlphaアーキテクチャと比べてSTRAIGHTアーキテクチャは最大で約90%,平均で約55%の命令を削減することができた.IPCと1000ループの必要命令数を相乗した性能については,Alphaに対してSTRAIGHTは最大で12.5倍,平均で約3倍の性能であることがわかった.}, title = {プロセッサアーキテクチャ「STRAIGHT」のシミュレータ設計と評価}, year = {}, yomi = {サホダ, マコト} }