@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00004891, author = {稲垣, 達也}, month = {2016-09-21}, note = {2013, 本論文では高出力,超短パルスレーザー用光源としてYb3+添加Lu2O3セラミックthin-diskレーザーの開発を行った。我々は今までにYb3+イオンを添加したY3Al5O12(以下、YAG)セラミック、Y2O3セラミックを利得媒質に利用したセラミックレーザーを開発してきた。しかし、これらの利得媒質はYb3+イオンを添加した際に、置換されるY3+イオンとの原子量の違いが大きいことが原因で熱伝導率の低下が顕著であった。そのため高出力化の際に熱の影響が大きな問題となってくる。しかし、Lu2O3は、置換されるLu3+イオンとYb3+イオンとの原子量の差が小さいため熱伝導率の低下が小さい。本研究に用いた3 at. %Yb3+添加Lu2O3の熱伝導率を測定したところ14 とYb3+イオン添加しても高い値を維持していた。さらに、Lu2O3は利得帯域幅がYAGよりも広いため、より超短パルス動作が可能である。よってLu2O3は高出力、超短パルスレーザーに有望な利得媒質である。熱伝導率の高い利得媒質に加え、レーザーの形状としてthin-diskレーザーを利用した。thin-diskレーザーは、厚さの非常に薄い利得媒質を用い、ヒートシンクに接合し背面冷却することで、高い冷却効率を得ることができ、レーザー動作時に発生する熱の影響も小さくできる。利得媒質の接合は、ハンダ付け接合と接着剤接合の2種類の接合方法で行った。様々な検証を行い、それぞれの接合方法について、我々独自の方法を確立することができた。利得媒質接合後は、CWレーザー発振実験を行った。 自作のマルチパス励起モジュールを用いた光学系を構成し、ハンダ付け接合したthin-diskセラミックでのCWレーザー発振実験では、100 W励起時に出力45.1W、スロープ効率58.6%、光-光変換効率45.1%、M2=7.6を達成した。 接着剤接合したthin-diskセラミックでのCWレーザー発振実験では、82 W励起で出力34.5 W、スロープ効率57.1%、光-光変換効率42.1%、M2=8.7を達成した。いずれの接合法でのレーザー発振においても、thin-diskセラミックの破壊や、出力の不安定性は一切確認されなかった。よって、我々独自の接合方法は十分に有効な方法であると考えられる。このように、本論文ではYb3+添加Lu2O3セラミックthin-diskレーザーに関して、利得媒質の熱伝導率測定、接合方法の確立、CWレーザー発振までを行った。}, title = {Yb3+添加Lu2O3セラミックthin-disk レーザーの開発}, year = {}, yomi = {イナガキ, タツヤ} }