@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00002234, author = {岡崎, 龍太 and Okazaki, Ryuta}, month = {2016-09-20}, note = {2012, 昨今スマートフォンやタブレット端末の普及・高機能化に伴い,モバイル環境下での視聴覚コンテンツ鑑賞が確立しつつある.その中でも視覚についてはRetinaディスプレイ(Apple,USA)に代表される高品位ディスプレイ技術によって,モバイル環境であっても十分な高品位を保つことが可能となっている.一方,従来聴覚的に高品位なコンテンツ鑑賞を支えていたのが多チャンネル・高性能スピーカに代表される高臨場体感音響技術である.これらの技術では重低音の補強,多スピーカによる音場の再現,身体広範囲への振動提示等によって臨場感を高めている.しかしながら,モバイル端末は大きさの制約上大型の装置や高性能なスピーカを搭載することが難しく,たとえ実装したとしても生活雑音にあふれたモバイル環境下ではその性能を発揮することは難しい.そこで私は従来とは異なる手法を用いてモバイル環境においても聴覚の臨場感を確保することができないかと考えた.本研究ではモバイル環境における聴覚の臨場感を増幅することを目的とし,聴覚刺激の一部を触覚刺激で補強,代替し,「触覚を聴く」ことを提案する.聴覚-触覚変換は難聴者への福祉用途で古くから提案されているが,本提案では触覚と聴覚のクロスモーダル現象に着目し,あくまで「聴覚知覚が触覚によってうける変化」を利用する.モバイル端末は聴覚刺激の品質が制限される一方で,常に端末を把持しているため触覚刺激にとっては大変都合の良い状況であることを利用し,貧しい聴覚刺激が触覚刺激によってあたかも豊かになったかのように感じさせることを目標とする.本稿ではまず,触聴覚クロスモーダル現象の基礎的検討として,触覚刺激が聴覚の強度知覚に与える影響について調査した.実験結果より,振動刺激を付加することで聴覚の主観的な音圧強度が上昇することが判明した.次に強度と同じく触聴覚間で知覚可能な周波数について検討し,触聴覚間で“同じ”と感じる周波数の組み合わせが存在するかどうかを調査した.実験結果より,触聴覚間の周波数的なマッチングメカニズムは2つの周波数の組み合わせによって生じるのではなく,2つの周波数が倍音構造をなしているかどうかに依存することが示唆された.この知見をもとにさらに実験を行い,触聴覚間の周波数的な協和度は,触聴覚刺激の周波数が倍音構造をなしているか否かで判断され,知覚構造のことなる触聴覚間においても,聴覚で感じる和音の協和度が知覚可能であることが示唆された.また触聴覚間の協和度の判定能力は,聴覚間の協和度判定の能力に依存し,音楽経験の有無がこの能力に寄与していることが示唆された.}, title = {触覚刺激による聴覚変調}, year = {}, yomi = {オカザキ, リュウタ} }