@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00001975, author = {金久保, 隆太 and Kanakubo, Ryuta}, month = {2016-09-20}, note = {2015, 我々の身近な天体である月において小天体による高速度衝突が起こると地上観測によって閃光が確認される。これは月面衝突閃光と呼ばれ、この現象の発光の要因は衝突時に噴出する高温液滴による発光が有力であると考えられている。一方、Nemtchinov et al.(1998)によれば小天体による月面への斜め衝突では月面上を沿う様に高速度のジェットが発生し、ジェットが月面上のクレーター壁等に衝突することで発光すると述べられている。ここで述べられている高速度のジェットには蒸気雲やジェッティングと呼ばれる現象が主に含まれる。そこで蒸気雲のクレーター壁等への衝突による発光が月面衝突閃光の発光の要因となる可能性が考えられる。Eichhorn(1975)の高速度衝突閃光の測定に関する実験によれば、発光強度は飛翔体の衝突速度の4乗で増大すると述べられている。以上を踏まえ、本研究ではISAS/JAXAでの高速度衝突実験によって蒸気雲の固体壁への衝突による発光をフォトメータで定量的に測定した。測定結果を基に発光強度と発光効率を算出したところ、発光強度は速度の約11乗で増大するという非常に強い速度依存性を示した。これはEichhorn(1975)の実験結果を遥かに凌ぐ結果である。また、発光効率は1/1000~1/1000程度であった。蒸気雲は固体壁へ衝突すると衝撃圧縮により衝撃波が形成されると考えられる。この衝撃波内において気体分子が励起されることで発光が起こると推測すれば、励起分子数比率は発光強度に比例すると考えられる。本実験では発光のスペクトルから発光はC2の蛍光によると推定した。よって、本研究では蒸気雲の衝撃圧縮による発光モデルを考え、これを基に超高速度衝突の場合を推測する。月面衝突閃光を起こす小天体の衝突速度は最大80 km/s程度であり、この速度に対して月面における蒸気雲のクレーター壁等への衝突による発光がFeの蛍光であると想定してシュミレーションすると、殆ど励起される結果となった。この結果は発光強度が十分に得られることを意味すると考えられる。従って、月面衝突閃光の発光効率である1/1000(Bellot Rubio et al. 2000)と比較すると同程度であることから、蒸気雲のクレーター壁への衝突による発光は月面衝突閃光の発光の要因となる可能性が十分あると言える。}, title = {蒸気雲の固体壁への衝突による発光}, year = {}, yomi = {カナクボ, リュウタ} }