@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00001970, author = {村山, 創 and Murayama, Sou}, month = {2016-09-20}, note = {2015, 現在パーソナルコンピュータに代表される情報機器の主記憶としては、主に DRAM(Dynamic Random Access Memory)が用いられている。このメモリは、情報の記録を電荷によって行って おり、常に電源を供給しないと情報を保持できない揮発性の特性を持つことから、消費電力低減 が課題となっている。この問題を解決する新たなメモリとして、情報の記録を磁性体の磁化の方 向により行うことで不揮発の性質を持つ MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory) が開発されている。MRAM は複数の記録方式が提案されており、その一つに、磁壁を駆動させる ことで情報の切り替えを行う磁壁駆動型 MRAM がある。この駆動方式は、高速動作(100 メガ ?10 ギガヘルツ)かつ、高耐性の特徴を備えている。しかしながら、磁壁駆動型 MRAM は磁壁 の駆動に大きな電力が必要であるため、その低減が課題となっている。近年、磁壁の駆動電力を 低減する新たな手法として、電界と磁界を組み合わせた磁壁駆動方式が提案されている。しかし ながら、電界のみの磁壁駆動はまだ報告されていない。本研究では、電界のみで磁壁駆動を行うために、傾斜電界を用いる手法を提案し、マイクロマグネティックシミュレーションより傾斜電界による磁壁駆動を調べた。次に傾斜電界が磁壁駆動に与える駆動力を明らかにするため、傾斜電界より磁壁に加わる力の解析式を作成し、磁界駆動シミュレーションと比較して解析式の検証を行った。傾斜電界による磁壁駆動シミュレーションでは、電界により磁気異方性が変調することから、 磁気異方性を細線長さ方向に線形に減少させた。異方性減少率 ΔKu=1.4 Gerg/cm^4 未満では磁壁 構造を維持しつつ磁壁が移動し、1.4 Gerg/cm^4 以上で磁壁構造が変化し速度が低下する Walker breakdown と同様の現象を確認した。次に、傾斜電界が磁壁に与える駆動力を明らかにするため、 磁気異方性の線形な変化を磁界に換算する解析式を作成した。解析式より得られた磁壁移動速度 及びWalkerfield はシミュレーション結果と一致しており、シミュレーション結果及び作成した 解析式の妥当性を確認できた。さらに傾斜電界駆動の場合、磁壁のピーク速度が磁界駆動の場合 よりも低下することを、シミュレーション及び解析式から明らかにした。傾斜電界駆動のピーク 速度上昇のため、DMI(Dzyaloshinskii-Moriya Interaction)効果を入れてシミュレーションを 行ったところ、DMI 定数 D=0.06 erg/cm^2 において、ピーク速度が約 3 倍上昇することを確認し た。以上の結果より、傾斜電界による磁壁駆動方式の有効性を示すことができた。}, title = {傾斜電界による磁壁駆動現象のシミュレーション解析}, year = {}, yomi = {ムラヤマ, ソウ} }