@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00010145, author = {大西, 陽一}, month = {2022-03-30}, note = {2021, 歩行動作の分析において,下肢の関節トルクや関節トルクパワー(以下JT,JTP)はキネティクス分析に広く用いられている(Neckel, 2008; Rozumalski, 2011).これらのキネティクス変量を算出するためには地面反力を必要とし,その計測には一般的にフォースプラットフォーム(以下FP)が用いられる.しかし,FPを用いた動作の計測は計測機器による制約を受けてしまう.そのため,歩行動作分析を行う際,FPを用いずにキネティクス分析が可能になることは重要である.そこでOhら(2013)やLimら(2019)はFPを用いずに歩行中のJTなどを推定する方法を検証した.両研究ともに,矢状面のJTはすべての関節において%RMSE10% 前後で推定されたと報告している.しかし,これらの研究は被験者数が非常に少なく妥当性の検証が不十分であることや,モデル設計の原理が曖昧であった.そこで本研究は,幅広い被験者に対して適用可能な歩行中の下肢JTおよびJTPの推定方法を検討し,推定精度を検証することを目的とした. 本研究ではモデルの学習のため被験者300名計2909試技(通常歩行)のデータセットを用いた.また,モデルデータとは異なる環境で計測された74名148試技の外部データ1および12名95試技の外部データ2をモデルの精度検証のため用いた.また,JTの推定のため,セグメントの並進および角加速度を入力変数として用いたInverse Dynamics モデルと関節角度を入力変数として用いたJoint Angleモデルの2つの学習モデルを設計した.設計されたモデルにより推定されたJTは横断面における足関節のJTを除く全てのJTで真値との相関係数が0.90以上(ID:0.94~0.98,JA:0.93~0.99),矢状面におけるJTは%RMSE10%前後(ID:7.2~11.7%,JA:6.6~11.1%)であった.推定値により計算されたJTPは全て真値との相関係数が0.90以上(ID:0.93~0.98, JA:0.92~0.99),%RMSE10%前後(ID:5.7~10.1%,JA:5.5~9.9%)であった.また,外部データにおいて,特に矢状面のJTは一定以上の精度で推定可能であることが分かった.また,モデルデータとは異なる年齢層に対する推定精度に差はみられなかった.しかし,通常歩行以外の歩行速度の試技に対して適用する場合,股および膝関節トルクの推定精度が低下することが分かった.以上の結果より,幅広い被験者に対応できるモデルを設計したが,通常歩行とは異なる歩行速度に対しては注意が必要であることが示唆された.}, title = {機械学習による歩行中の下肢関節キネティクスの推定}, year = {}, yomi = {オオニシ, ヨウイチ} }