@misc{oai:uec.repo.nii.ac.jp:00010144, author = {HUANG, ZIHANG}, month = {2022-03-24}, note = {2021, ボードゲームの人工知能の意思決定を理解することは、人間にとってはしばしば困難である。初級者が訓練するときには、人工知能の着手ではなく上級者の着手を学んだ方が良い。 本研究で題材としたシャンチーは、チェス系の二人ゼロ和完全情報ゲームである。二人のプレイヤは、一方が赤駒、他方が黒駒を持つ。赤方が先手で、初期配置から、交互に二人のプレイヤが駒を動かし、パスはできない。駒の動き方は、駒種によって異なる。駒種は全部で7つである。 シャンチーは、中国において人気があり、様々なトーナメントが開催されている。ただし、筆者の知る限り、シャンチー上級者の着手及び勝敗を予測する深層学習の報告はない。 本研究の目的は、チェスに適用されたAlphaZeroの深層学習の、入力とする特徴やニューラルネットワーク(NN)の構造などをシャンチーに適用して、上級者の着手及び勝敗の予測精度を調べることにある。なお、シャンチーとチェスの予測精度を比較するために、本研究ではチェスの深層学習実験も行う。 本研究ではまず、上級者の棋譜の着手及び勝敗をラベルとした教師あり学習を行うために、シャンチーとチェス上級者の棋譜を収集した。シャンチーでは、訓練データ10000棋譜と、テストデータ500棋譜を用意した。そして、ルールの左右対称性を利用して、棋譜を二倍に水増しして、実質的な棋譜数は訓練データが20000、テストデータが1000とした。シャンチーとの比較性のために、チェスの棋譜数も同様である。また、シャンチーとチェスの棋譜のいくつかの統計情報を比較し、ゲームの性質を調べた。 次に、収集した訓練データを用いて着手と勝敗を予測するNNを学習した。このNNは残差ブロック9個を含み、畳込み層は大きさ3×3のフィルタ32個からなる。実験の結果、シャンチー上級者の着手予測は、チェスとほぼ同じ精度でなされることが明らかとなった。また、シャンチーでは「砲」、チェスでは「ルーク」及び「クイーン」の移動を予測することが難しいとの知見も得られた。その一方で、シャンチー上級者の勝敗予測はチェスよりも良い精度でなされることも明らかとなった。これは、シャンチーがチェスよりも引分けになりやすく、引分けの予測が上級者の棋譜の結果とよく一致することに起因する。}, title = {深層学習を用いたシャンチー上級者の着手及び勝敗予測}, year = {} }